額縁ひとつで、見え方が変わる。

写真やポスター、絵画などを飾るための額装。
AMANEでは、こうした木製フレームのオーダー製作も行っています。
飾るもののサイズに合わせるのはもちろん、木の幅や厚み、素材、仕上げ方まで。中に入れるものを見ながら、どんなフレームが合うのかを考えていきます。
実は額装は、私が生活雑貨の木工メーカーに勤めていた頃から関わってきた仕事のひとつです。
当時は、お客様が持ってきたポスターなどに合わせて、木の幅や奥行き、アクリルやガラスの種類、マットの有無などを決めていました。
その頃に覚えたオーダーの進め方や、加工をお願いできる工場とのつながりが、今のAMANEの仕事にも生きています。
シンプルなフレームほど、技術がいる。
木製フレームは、一見するとシンプルなつくりです。
でも、きれいにつくるのは意外と難しい。
例えば、フレームの四隅。木材を斜め45度に切って組み合わせるのですが、ただ45度に切ればいいというわけではありません。
切断するときにほんの少し角度がずれるだけでも、組み合わせたときに隙間ができてしまいます。
だから、左右の部材を合わせたときに、きちんと90度になるように加工する必要があります。

それに、木は乾燥によって反ったり、ねじれたり、割れたりする素材です。特にフレームは細い木材を使うことも多いので、そうした木の性質も考えなくてはいけません。
フレームは一般的な木工工場でもつくれますが、やっぱりフレームを専門につくっている工場は、こういう細かい加工に慣れています。
仕上がりもきれいですし、作業も早い。結果的にコストにも違いが出てきます。
古材を使えば、フレームもアートの一部になる。


AMANEでは、新しい木材だけでなく、古材を使ったフレームもつくっています。
古材には、新しい木材にはない色や傷、木目の表情があります。
そうした素材を使うと、フレームそのものにも存在感が出てきます。
中に入れる作品を見せてもらって、「これだったら、こういう木が合いそうですね」と相談しながら決めることもあります。
もちろん、すっきりとした新しい木材でつくることもありますし、古材のような風合いに仕上げることもできます。
額装というと、中に入れる作品が主役だと思われがちですが、フレームによっては、それ自体がアートの一部になることもあります。
額装するのは、絵や写真だけじゃない。
これまで額装してきたものは、写真やポスター、絵画だけではありません。
ヴィンテージのTシャツやサイン入りのものなど、飾りたいものは人によって本当にさまざまです。
以前には、椅子を半分に切って額装したこともありました。
これはかなり特殊な仕事でした。
椅子をどうやって半分に切るか、切ったものをどう固定するか。普通の額装とは違うことを、ひとつずつ考えながらつくりました。

こうした仕事では、フレームの知識だけでなく、木工の加工方法や取り付け方など、これまで経験してきたことが役に立ちます。
額装の仕事から、別のものづくりにつながることもある。そういうところも面白いと思っています。
アクリルの厚みでも、見え方が変わる。
フレームの表面に使う透明な素材も、意外と大切です。
ガラスはきれいですが、割れたときの危険性があります。そのため、今はアクリルを使うことが多くなっています。
ただ、アクリルなら何でもいいわけではありません。
薄いアクリルは価格を抑えられますが、見た目が少し軽く感じられることがあります。
人の目って、意外と素材の厚みを感じ取っています。
AMANEでは、額装案件に2mm以上の厚みのアクリルを使用しています。
透明度の高さによっても、価格もかなり変わってきます。
どんなものを飾るのか、どこに飾るのか。見た目だけでなく、安全性や予算も含めて、ちょうどいい仕様を探っていきます。
額装すると、いつもの写真も違って見える。
額装の面白いところは、中に入れるものと、その周りの木の枠で、見え方が全然変わることです。
同じ写真でも、木の色や幅、マットの取り方が違うだけで、印象が変わる。
完成したものを見て、私自身も「これに入れると、こう見えるんだ」と発見することがあります。
額装を依頼される方は、リピーターも多いです。
「今度はこれを飾りたい」と、また相談してくださることも。
一般的にはまだまだ馴染みは薄いかもしれませんが、額装って、もっと気軽に楽しんでもいいと感じています。
最初からオーダーフレームをつくらなくても、インテリアショップで買ったフレームに、自分で撮った写真を入れてみる。
それだけでも、いつもの写真が違って見えると思います。
そして、特に気に入っている一枚や、ずっと残しておきたいものがあれば、そのときはオーダーでつくってみる。
そのぐらいの感覚で額装を楽しめると面白いですよね。


